|ことば|歴史|思想|社会|芸術|美学・美術史|文学・評論|コンピュータ|生活|
|シリーズ・作品とコンテクスト|雑誌『西洋美術研究』|雑誌『ことばと社会』|

シリーズ 作品とコンテクスト

 クレー《大はしゃぎ》 ヴォルフガング・ケルステン/著 池田 祐子/訳

 [新装版]ピカソ《アヴィニョンの娘たち》 クラウス・ヘルディンク/著 井面 信行/訳

 [新装版]ヤン・ファン・エイク《ヘントの祭壇画》 ノルベルト・シュナイダー/著 下村 耕史/訳

 [新装版]ベックリーン《死の島》 フランツ・ツェルガー/著 高阪 一治/訳

 [新装版]ィツィアーノ《パウルス3世とその孫たち》 ロベルト・ザッペリ/著 吉川 登/訳

 ブリューゲル《イカロス墜落の風景》 ベアット・ヴィース/著 神原 正明/訳

 [新装版]ライト《空気ポンプの実験》 ヴェルナー・ブッシュ/著 神林 恒道/訳

 [新装版]クラーナハ《ルター》 マルティン・ヴァルンケ/著 岡部 由紀子/訳

 フランシス・ベイコン《磔刑》 イェルク・ツィンマーマン/著  五十嵐 蕗子+五十嵐 賢一/訳

 [新装版]デューラー《メレンコリア I》 ハルトムート・ベーメ/著 加藤 淳夫/訳

 ドラクロワ《ダンテの小舟》 ジェームズ・H・ルービン/著  清瀬 みさを/訳

 [新装版]ヴァトー《シテール島への船出》 ユッタ・ヘルト/著 中村 俊春/訳

 ルンゲ【ヒュルゼンベック家の子どもたち】 イエルク・トレーガー/著 伊東 多佳子/訳

 [新装版]レンブラント《聖家族》 ヴォルフガング・ケンプ/著 加藤 哲弘/訳

 ボッティチェリ《プリマヴェーラ》 ホルスト・ブレデカンプ/著 中江 彬/訳

 フリードリヒ《氷海》 ペーター・ラウトマン/著 長谷川 美子/訳

 《ウィーン創世記》 カルル・クラウスベルク/著 加藤 哲弘/訳

 作品とコンテクスト
作品とコンテクスト
[新装版]クレー《大はしゃぎ》
芸術家としての実存の寓意

ヴォルフガング・ケルステン/著
池田祐子/訳
●本体2200円+税

綱渡りをする人物
それは「近代」という危機の時代、そして
芸術家の実存の寓意


第二次世界大戦勃発後スイスに亡命したクレーは、自分の芸術の目的について自問した。そして彼は綱渡り師という象徴を拠り所とし、この作品を制作する。歴史に対峙し狼狽しつつも、自らの芸術家としての展開を想起する過程にその答えは存在した。

2009年2月1日/四六判並製/140頁/ISBN978-4-88303-239-6

作品とコンテクスト
[新装版]ピカソ《アヴィニョンの娘たち》
アヴァンギャルドの挑発

クラウス・ヘルディンク/著
井面信行/訳
●本体2200円+税

1907年、ピカソは調和のもたらす快楽主義を拒否し、暴力的とも見える裸婦群像《アヴィニョンの娘たち》を描いた。造形作品のみが暴き出しうる、言語化されえない世界の表出をめざしたその挑戦は、そのまま現代美術の出発点となった。

2008年12月15日/四六判並製/164頁/ISBN978-4-88303-236-5

作品とコンテクスト
[新装版]ヤン・ファン・エイク《ヘントの祭壇画》
教会改革の提案

ノルベルト・シュナイダー/著
下村耕史/訳
●本体2200円+税

精緻なリアリズムが神秘的な象徴を具現化して生まれた奇跡の祭壇画

驚異的技倆をもって、モティーフを顕微鏡的繊細さで再現しえたエイク。中世末期にあっては異例ともいえるそのリアリズムが宗教改革をめざす発注者らの神学的プログラムに適用されて誕生したこの記念碑的祭壇画の象徴的・政治的意味を読み解く。

2008年8月30日/四六判並製/152頁/ISBN978-4-88303-232-7

作品とコンテクスト
[新装版]ベックリーン《死の島》
自己の英雄視と西洋文化の最後の調べ

フランツ・ツェルガー/著
高阪一治/訳
●本体2200円+税

画家はそこにたどり着こうと試みた
都市の憂愁から逃れ静寂な「死の島」へ


世紀末、ベックリーンは都市文明への不信感から、最後の逃走の地(自らの埋葬地)として、古代的神秘をたたえたこの孤島を描いた。高貴な孤独へといざなうこの図像のイメージ喚起力は、絵画にとどまらない影響と変奏を現在も生み続けている。

2008年8月30日/四六判並製/126頁/ISBN978-4-88303-233-4

作品とコンテクスト
[新装版]ティツィアーノ《パウルス3世とその孫たち》
閥族主義と国家肖像画

ロベルト・ザッペリ/著 吉川 登/訳
●本体2200円+税

未完の肖像画から権力闘争の歴史を復元する

本来未婚であるはずの教皇が二人の孫とともに描かれる《パウルス3世とその孫たち》。そこには、超皇帝ともいえる教皇位に昇りつめた男の思惑が肖像画として結晶している。肖像画の発するメッセージと画家の描く「真実」の拮抗を解きあかす。

2007年11月30日/四六判並製/156頁/ISBN 978-4-88303-217-4

 

作品とコンテクスト
ブリューゲル《イカロス墜落の風景》
人文主義的ペシミズムの絵解き

ベアット・ヴィース/著
神原 正明/訳
●本体2200円+税

見なさい。
鉄の時代が戻ってくる。
ペルディクスのようにずる賢く、
キリスト教的宇宙の悲しい没落を
冷然と眺めることだ。

オウィディウス『変身物語』第8書「イカロス墜落」。ブリューゲルは、この自明の物語を原典批判的に切り詰め、古い手本にしがみつく不正確な見方のしきたりを覆す人文主義の要求を実現した。時代は、宗教戦争、カトリック国スペインによるネーデルラント支配……愚かな流血で彩られた己の時代に「鉄の時代」の再来を認めた画家は、人文主義者の悲哀をこめて暗号化せざるをえなかった描写に、いかなる予言を込めたのか。

2007年3月25日/四六判並製/132頁/ISBN978-4-88303-194-8

作品とコンテクスト
[新装版]ライト《空気ポンプの実験》
科学と宗教の神聖同盟

ヴェルナー・ブッシュ/著
神林 恒道/訳
●本体2000円+税

産業革命と絵画表現
科学と宗教の架け橋としての
人工照明絵画

ライトの《空気ポンプの実験》は、18世紀の絵画を解き明かす鍵である。この絵の描写には、これを貫く三つの局面が指摘される。まず第一の局面において、この絵は手の込んだ実験のきわめて精確な再現描写である。第二の局面において、これは夜に行われた実験という、特殊な演出効果を狙った表現である。実験者は魔術師のように登場し、これに対する観衆のさまざまな反応が、綿密な表現で描きとめられている。第三の段階では、当時問題となった進歩への信頼と宗教の関係についてなされた、ことを分けての反省が示されている。この反省は同時にまた、芸術の歴史とその伝統的なフォルムとの対決でもあった。だが、そうした対決を乗り越えて進歩の問題に迫ろうとしたライトの姿勢は、この絵においても明らかである。またそれによって、この絵は18世紀の芸術言語の危機についての自覚の証ともなっているのである。

2007年1月25日/四六判並製/116頁/ISBN978-4-88303-195-5

作品とコンテクスト
[新装版]クラーナハ《ルター》
イメージの模索

マルティン・ヴァルンケ/著 岡部 由紀子/訳
●本体2000円+税

肖像版画の政治的機能
ルターはどのように描かれたのか!?

ルターは自分の肖像画に関心を示さなかった。彼にとっては外に現れた姿より、魂の救済のほうが重要であった。それゆえ彼は親しい知人であるルーカス・クラーナハに、自由に自分の肖像画を描かせた。しかしクラーナハはヴィッテンベルクの宮廷に仕える身であった。宮廷はあらゆる政治的目的のために役立つ、ルターの肖像画を必要としたのである。こうしてそれぞれに異なる、クラーナハによる一連の肖像画が成立した。そしてこれらの肖像画が、宗教改革者の「イメージ」をつくり出していったのである。

2006年10月20日/四六判並製/124ページ/ISBN4-88303-147-0

作品とコンテクスト
フランシス・ベイコン《磔刑》
暴力的な現実にたいする新しい見方

イェルク・ツィンマーマン/著
五十嵐 蕗子+五十嵐 賢一/訳
●本体2200円+税

ぼくの作品が暴力的だと人から言われると、ときどき思うんだ。
ひょっとすると、これでベールとかスクリーンを1枚か2枚ははぐことができたかなとね。

(デイヴィッド・シルヴェスターとの対話におけるフランシス・ベイコンの言葉)

暴力に晒され、暴力に苛まれる人間の姿を描き続けた20世紀絵画の巨匠フランシス・ベイコン。ナチスによる残虐行為をテーマに潜ませたこの絵を、ドイツ人である著者が詳細に腑分けし、画家が切り拓いた「現実にたいする新しい見方」を探り出す。

2006年2月25日/四六判並製/144ページ/ ISBN4-88303-169-1

作品とコンテクスト
[新装版]デューラー《メレンコリアI》
解釈の迷宮

ハルトムート・ベーメ/著
加藤 淳夫/訳
●本体2200円+税

思考の絵画化。
メランコリー……
無限の問いに向き合う
醒めた眼差し


《メレンコリアI》に描き込まれた事物――有翼の人物、眠る犬、魔方陣、コンパス、鍵束、砂時計。それらはあまたの意味付けを重ねる解釈の迷宮をなしてきた。象徴と意味との固定した関係を混沌へと投げ込む、画家の目論見を読みとく。

2005年4月25日/四六判並製/166頁/ISBN978-4-88303-146-7

作品とコンテクスト
ドラクロワ《ダンテの小舟》
理想主義と近代性

ジェームズ・H・ルービン/著
清瀬 みさを/訳
●本体2200円+税

歴史画/風俗画……ジャンルのヒエラルキー
素描/色彩……手法の優劣
理想/現実……芸術がとりあげるべきもの
相剋を調停する絵画の誕生


亡者の漂う冥途の川を舟で渡るダンテとヴェルギリウスという『神曲』中の場面を描いたこの絵で、ドラクロワはサロン(官展)での華々しいデビューを目論んだ。保守反動(新古典主義)と革新(ロマン主義)の結合を試みたこの戦略の意味とは?

2004年8月25日/四六判並製/136ページ/ ISBN4-88303-144-6

作品とコンテクスト
[新装版]ヴァトー《シテール島への船出》
情熱と理性の和解

ユッタ・ヘルト/著
中村 俊春/訳
●本体2000円+税

恋愛の絵画表現
市民的な愛の理想はどう描かれるのか


愛の島シテール島への巡礼の旅は、ヴァトーの作品における中心的なモティーフのひとつである。彼の描いた「フェット・ガラント(雅やかな宴)」や愛の祝祭と同様に、これは、アルカディア的空想世界に属するもので、ルネッサンス以降、この空想の世界において、それぞれの時代を支配する文化に対抗する理想モデルがつくりだされてきたのであった。
男女の恋愛を描きだしたヴァトーの絵画には、じつはひそかに、彼の時代に支配的であった国王の宮廷や貴族階級の文化と対立する、市民階級の文化モデルが呈示されているという事実が、本書において明らかにされる。ヴァトーの絵画世界では、市民的な愛の理想が強調されているのである。しかし、その理想は、当時のフランスの市民階級がおかれていた状況に呼応して、宮廷や貴族文化の諸規範とも複雑に結びついていたのであった。

2004年5月31日/四六判並製/158ページ/ISBN 4-88303-139-X

作品とコンテクスト
ルンゲ《ヒュルゼンベック家の子どもたち》
ロマン主義の芸術作品における無垢なものへの省察について

イエルク・トレーガー/著
伊東 多佳子/訳
●本体2200円+税

ロマン主義が発見した、無垢ゆえに全能なる「子ども」。
それは我々がかつてあり、また再びなるべきところのもの……


近代ヨーロッパにおける合理性の追求の流れに疑問を持ち、自然であるもの/ことに価値を認めたロマン主義。その時代、「子ども」はそうした自然の力を代表するものとして、あらゆる先天的な叡智の源と見なされるようになる。ロマン主義芸術の基礎を築いた一人、フィーリプ・オットー・ルンゲが描いたこの子どもの絵は、まさにその理念を絵画として結晶させ、内容と形式の一致をなした見事な完成度を持つ作品である。

2003年12月25日/四六判並製/128ページ/ISBN4-88303-131-4

 

作品とコンテクスト
[新装版]レンブラント《聖家族》
描かれたカーテンの内と外

ヴォルフガング・ケンプ/著
加藤 哲弘/訳
●本体2000円+税

レンブラントは、なぜ、絵の前にカーテンを描いたのか!?

幼児キリストを抱くマリア、まきを割るヨセフ。団欒の情景の手前に、だまし絵のように描かれるカーテンとは? 17世紀オランダにおける絵の機能と絵が置かれていた状況からその意味をさぐる。受容美学の視点から新しい美術史を拓く。

2003年11月25日/四六判並製/144頁/ISBN 4-88303-130-6

作品とコンテクスト
ボッティチェリ《プリマヴェーラ》
ヴィーナスの園としてのフィレンツェ

ホルスト・ブレデカンプ/著
中江 彬/訳
●本体2200円+税

メディチ家内の闘争の内奥で夢想された
楽園の調和、そして断絶


優美な調和に満ちた楽園を思わせる《プリマヴェーラ》。しかし詳細に画面を探査していくにつれ、人物相互や空間表現に潜む驚くべき断絶に気づく。それは何故生じているのか? 新資料を駆使し、旧説を覆しつつ、本書が解明するのは、“楽園”フィレンツェの覇権をめぐる、メディチ家の直系と傍系との政治的・文化的闘争である。

2002年11月20日四六判並製/158頁/ISBN4-88303-103-9

作品とコンテクスト
フリードリヒ《氷海》
死を通過して、新しい生命へ

ペーター・ラウトマン/著
長谷川 美子/訳
●本体2200円+税

激動の時代が生んだ破壊と希望が共存するまったく新しい美

凍結した海での難破の光景を、冷気が満ちる清明な空のもとに描いたフリードリヒの代表作《氷海》。啓蒙主義、フランス革命そして王政復古の反動にいたる時代の揺れ――そうした社会状況を、破壊と希望が共存するまったく新しい美に結晶させた画家の思想をたどる。

2000年11月30日/四六判並製/144頁/ISBN4-88303-051-2

作品とコンテクスト
《ウィーン創世記》
絵で読む聖書の物語

カルル・クラウスベルク/著 加藤 哲弘/訳
●本体2200円+税

装飾写本研究からたどる美術史学のながれ

旧約聖書「創世記」の物語が描かれたこの装飾写本には、同じ人物がくり返し同じ場面に登場するという奇妙な描写が用いられている。この描写を発想の源に、多くの美術研究家が絵の内容を「読み解く」ことについて思考してきた。 

2000年3月31日/四六判並製/112頁/ISBN 4-88303-050-4

 

「作品とコンテクスト」続刊予定

■ベルリーニ[ピエタ]ベルティング/著
■プッサン[ピュラモスとティスベのいる風景]ベッチマン/著

■ボイス[空間1970〜1977]フェルスポール/著
■ダ・ヴィンチ[モナ・リザ]ツェルナー/著

……以下続刊

HOME