作品とコンテクスト
ティツィアーノ《パウルス3世とその孫たち》
閥族主義と国家肖像画

[著者]ロベルト・ザッペリ
[訳者]吉川登

未完の肖像画から権力闘争の歴史を復元する

本来未婚であるはずの教皇が二人の孫とともに描かれる《パウルス3世とその孫たち》。そこには、超皇帝ともいえる教皇位に昇りつめた男の思惑が肖像画として結晶している。肖像画の発するメッセージと画家の描く「真実」の拮抗を解きあかす。

定価=本体 2,200円+税
2007年11月30日四六判並製/156頁+カラー折込図版/ISBN978-4-88303-217-4

※本書は、1996年に小社から刊行された同書のカバーデザインを新しくしたものです。


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[目次]
1章 未完の肖像画、《パウルス3世とその孫たち》 5
2章 肖像画の政治的機能 17
3章 画家の思惑 33
4章 肖像に滑り込まされる野望 61
5章 野望の結末、そして絵が語るもの 99

訳者あとがき 121
注 140
ティツィアーノの生涯に関する年表 146
本書に登場したファルネーゼー族の家系図 148
参考文献 149
図版典拠 150
 
(表題作品のカラー折込図版を巻末に収録)


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