國語國字問題の歴史

[著者]平井昌夫
[解説]安田敏朗

敗戦から時を経ず、戦前・戦中期の言語問題・言語政策を多くの資料に基づいて分析し、「国語国字問題」の解決によって日本語の民主化をめざした名著の復刻。本書付録「国語国字問題年表」は明治以降戦前期までの最も詳細な年表である。

定価=本体 8,000円+税
1998年2月25日/四六判上製、函入り/640頁/ISBN978-4-88303-047-7



[目次]
はしがき 1

前期 国語国字問題の歴史的背景
 第1章 国語と漢字との接触 7
     第1節 日本民族の国語意識 7
     第2節 固有文字(神代文字)の有無 15
     第3節 漢字の伝来 48
 第2章 国語意識の自覚と漢字使用の日本化 65
     第1節 漢字による国語表記の実験 65
     第2節 カナの発用 85
     第3節 口語と文語との分離 94
 第3章 国語の自覚と国字への反省 112
     第1節 国学者の漢字批判 112
     第2節 キリシタンによるローマ字の輸入とローマ字本の印刷 126
 第3節 洋学者の漢字批判と国語のローマ字書きの実験 135

後期 国語国字問題の発生
 第4章 明治維新と国語国字問題 155
     第1節 国語国字問題発生の社会的理由 155
     第2節 国字改良論の提唱 160
     第3節 国字改良論から国字改良運動へ 181
     第4節 言文一致運動と文学者の活動 200
 第5章 国語国字問題の発展 211
     第1節 新国字論の提案と国語国字問題の民論化 211
     第2節 国語国字運動の発展 226
     第3節 ローマ字つづり方の移りかわりと統一 259
 第6章 最近における国語国字問題の展望 312
     第1節 太平洋戦争と国語国字運動の衰退 312
     第2節 最近(暗黒時代)における国語国字問題の展望 342
          第1 漢字制限 342
          第2 カナつかい改訂(字音カナづかい整理案) 359
          第3 左横書き 361
          第4 日本語の進出普及 362
          第5 国字運動 372
          第6 国語教育 373
          第7 外国語問題 376
 第3節 民主主義日本の建設と国語国字問題の解決 379
          第1 国語国字問題の歴史上画期的な昭和二十一年 379
          第2 昭和二十二年における国語国字問題の展望 440

国語国字問題年表 475
索引 547

解説(安田敏朗) 589


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