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[目次]
序
第1章 社会学/社会言語学にとって階層とは何か――ラボヴ派社会言語学などに見られる連続的ダイグロシアの諸階層 11
第1節 階層と階級――社会科学における階層研究とその批判 14
第1項 社会科学における階層研究:日本の教育社会学などを事例として 14
階層分類(職業分類) 18
職業威信スコア:職業に対するイーミックな認識 23
年齢(時間):加齢・時代・コーホート効果 25
階層研究:学歴に対して効果を持つ変数 32
アスピレーション、地位達成モデル、職業威信スコア 39
第2項 ラボヴ派社会言語学における階級、階層、ジェンダー、人種 44
ラボヴ派における「階級」と「階層」 44
古典的なラボヴ派の研究における「ジェンダー」の概念化とその批判 46
ラボヴ派に見られる(構造)機能主義的な「階級」理解とその批判:合意理論と葛藤理論 47
古典的なラボヴ派のサンプル抽出法における偏向:同質的範疇の措定と少数者の抑圧 55
階級と人種:イギリスとアメリカでのラボヴ派社会言語研究の比較 57
第2節 アフリカ系アメリカ人(黒人)俗語英語とその社会言語学的分析 63
アフリカ系アメリカ人俗語英語:人種と言語 63
古典的ラボヴ派の記述に見られる本質主義的シェーマと人種主義的含意 74
アフリカ系アメリカ人俗語英語、その起源をめぐる葛藤:クレオリストと(ネオ)アングリシストとの対立とその超克の
試み 81
言語変種に見られる言語構造的な統一性・一体性の欠如:世界諸英語(World Englishes)を事例として 87
言語変種の構造分析における決定性の欠如とその要因 93
第3節 スタイル・シフト 95
社会言語学的ステレオタイプ 96
マーカーとインディケーター 99
社会言語学的調査法:マーカーとスタイル・シフト 100
書きことば、話しことば、そして言文一致体=標準語 103
社会言語学的パターン 106
過剰矯正、中間階級、発話のフォーマリティ 108
低出生率、中産階級、新マルサス主義 113
小括 117
第2章 ジェンダーと――聖/俗なるものの言語?121
第1節 ジェンダー、権力/権威、そしてアイデンティティの言語とその階層 123
ジェンダーと言語 123
調査者=インタヴュアーの属性とジェンダー、そして子ども研究:社会科学、批判性、コンテクスト依存性 128
広域伝播/ネットワークとジェンダー 133
ジェンダーとネットワーク、そして権力と象徴的権威:デトロイト郊外のハイスクールの事例 135
JocksとBurnoutsの対照性と非言語的社会指標:アイデンティティの記号論 138
第2節 ユダヤ教、語用、ジェンダー指標 144
アメリカのユダヤ教徒、その言語使用とジェンダー指標 144
超正統派(ハレーディーム)、ハシド派(ハシディーム)、ハバド派、アメリカ第三世代のユダヤ人 147
超正統派の言語使用とイディッシュ語 164
ブルックリン、ボローパークのハシド派に見られる言語とジェンダー 168
「伝統的な慣習・文化の守護者としての女性」というイデオロギー:「文化」とジェンダー 172
アラビア語におけるジェンダー偏差:パレスチナ方言やヨルダン方言の事例 179
ダイグロシア、もしくは言語における階層性と政治:ギリシアの「カサレヴサ」と「デモティキ」 183
小括 188
第3章 アラブ社会言語学――社会史のなかの言語 191
第1節 導入 194
アラビア語社会言語学:概要 194
イスラエルのパレスチナ人、アシュケナジーム、ミズラヒーム:アラビア語とヘブライ語 200
セム語、咽頭音、社会指標性 206
ミズラヒ変種とアシュケナジ変種:ヘブライ語の変異とイスラエルの規範変種の選択 212
イディッシュ語:形成史と方言分類 218
ヘブライ語イスラエル変種の誕生(1):言語純粋主義と混淆的コイネー化―子音と母音の音韻体系 225
ヘブライ語イスラエル変種の誕生(2):言語純粋主義と言語形成―強勢のパターン 231
第2節 エジプトの言語政治とイスラーム 235
エジプト:その社会言語学的様態と言語政治への導入 235
正則/俗語アラビア語と書記言語の政治的含意 240
エジプトにおける国家とイスラーム 243
ダアワ(da‘wa)とエジプトにおけるイスラーム主義(1):ムスリム同胞団 249
ダアワ(da‘wa)とエジプトにおけるイスラーム主義(2):神の「呼びかけ」を聞くことによって形成される共同体 266
エジプトを超えたイスラーム改革主義の伝播と展開:インドネシアを事例として 275
文字の体制:イスラームの受容と土着語 282
ダアワとムスリム同胞団についての記号論的総括 287
アラビア語の言語イデオロギー:正則/近代標準/俗語アラビア語をめぐる言語政治 291
第3節 言語をめぐる闘争――モロッコ、アルジェリア、チュニジアにとってのアラビア語、ベルベル語、フランス語 303
モロッコにおけるアラビア語の諸様態:アラブ化、ベドウィン、ベルベル、都市コイネー変種の形成 304
モロッコとフランス語との史的関係とジェンダー 314
「文化の守護者」というジェンダー化されたイデオロギーとベルベル語 323
アルジェリアにおけるベルベル(タマズィグト)文化と言語 333
アルジェリアにおけるイスラーム主義と独立闘争のジェンダー化された神話=歴史 339
チュニジアにおけるアラビア語化政策 364
ベルベルの春:アルジェリアのアラビア語化政策とその帰結、メディア/ネットワーク、祝祭的テクスト化と
グローバル・ナショナリズム 368
第4節 言語とジェンダー、そして標準語の記号論 383
標準語の記号論的位置:社会と心理とが交差する位相 385
小括 386
第4章 社会言語学的階層と同化と異化――分裂生成の諸例?389
第1節 潜在的威信――ジェンダーと「土着の誇り」 391
潜在的威信とジェンダー 394
潜在的威信と土着主義 399
第2節 分裂生成――差異の昂進 408
アフリカ系アメリカ人俗語英語と分裂生成の原理:「儀礼的侮蔑」(ritual insults)など 408
分裂生成と差異化のさらなる事例 416
アフリカ系アメリカ人俗語英語の歴史的変化と分裂生成 422
第3節 潜在的威信と差異化の原理 425
アパルトヘイト体制と潜在的威信、そして差異化の原理 425
脱植民地期フィジーにおけるクーデターの反復と差異化の原理 432
第4節 差異化をもたらす接触――発散的アコモデーションの過程 450
接触による異化 450
第5章 アコモデーション理論、クロッシング、社会言語学的階層、そして政治経済の記号論 ?455
第1節 アコモデーション理論の系譜――社会、心理、言語、そしてミクロとマクロとを繋ぐ再帰的メタ語用 459
“I”(主我)と “me”(客我):ミードとアコモデーション理論 461
転換子や直示:バンヴェニストとヤコブソンの言語学と再帰性 465
ゴフマンのミクロ社会学:参加者役割と日常儀礼 466
ミクロからマクロへ:ミクロとマクロとを繋ぐ記号論的原理 469
第2節 オーディエンス・デザイン、クロッシング、マクロ・コンテクスト――在イギリス南アジア系移民などを事例として 474
第1項 オーディエンス・デザイン 474
第2項 クロッシングと在イギリス南アジア系移民の歴史と言語 483
クロッシング、あるいは越境的なコード・スイッチング 483
イギリスにおけるバングラデシュ、シレット人の歴史と言語 485
イギリスにおける南アジア人一般の人口動態 495
マンチェスターのパンジャーブ人移民 497
パンジャーブ、スィク教徒移民 501
パンジャーブ移民の言語使用 504
ロンドン、イースト・エンド(タワー・ハムレッツ)のバングラデシュ系の言語使用 513
第3項 アフロ・カリブ系とパンジャーブ系:その社会言語学的諸様態と音楽ジャンル 518
ロンドン・ジャマイカ・クレオール 518
レゲエなど、アフロ・カリブ系の音楽との対応物としての、在英パンジャーブ人の音楽ジャンル「バングラ」
(bhangra) 523
ジャマイカ・クレオール、ロンドン・ジャマイカ・クレオール、黒人ロンドン英語、その社会指標性 528
第4項 オーディエンス・デザインやアコモデーション理論とその彼岸 530
イデオロギー/意識の次元:アコモデーション理論と社会言語学、心理と社会、ミクロとマクロとの交点 530
スピーカー・デザインと二次的社会指標性 532
アコモデーション理論の抱える諸問題 534
第3節 アコモデーション、同化と異化、 社会階層――アイデンティティ、葛藤、二重意識 539
ルクセンブルクの言語ナショナリズムと三言語体制 539
同化/異化、マイノリティ、二重意識:アフェクト的なるものの社会文化史的所在 555
第4節 社会言語と政治経済層――コミュニケーション論の地平 565
第5節 結語 現代社会とその言語――コミュニケーションの過程における社会言語学的階層と政治経済的秩序 571
結――社会言語学と社会の全域、あるいは、ことばに関わる全ての学に向けて 573
巻末注 ?581
第1章 582
第2章 591
第3章 615
第4章 803
第5章 814
参考文献 831
あとがき 877
事項索引 881
人名索引 897 |