GUTAI  周縁からの挑戦

[著]ミン・ティアンポ
[翻訳監修]富井玲子
[翻訳]藤井由有子

戦後日本の前衛美術運動のなかで、今日欧米でも高く評価されている「具体美術協会」(略称「具体」)。パリ、ニューヨークが美術の〈中心〉だった時代、 1954年に芦屋で誕生したこのグループは、実験性を謳歌し、印刷媒体と郵便制度を斬新に用いて、モダニズムに〈周縁〉から挑戦した。芸術における革新が〈中心〉で起こり〈周縁〉に伝播するという先入観を「具体」によって反証する画期的な視点の研究書。

[書評・紹介]
《朝日新聞》2017年2月5日、読書欄、評者:大西若人氏(朝日新聞編集委員)
『美術の窓』「新刊案内」、2017年2月号、生活の友社
『美術手帖』「 INFORMATION/BOOK 」、2017年3月号、美術出版社
『月刊アートコレクターズ』「 BOOK GUIDE 」、2017年3月号、生活の友社

定価=本体 4,000円+税
2016年11月30日/B5変型判並製/264頁(カラー口絵16頁)/ISBN978-4-88303-413-0


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[目次]

図版   2

Ming Tiampo に   河ア 晃一   18

はじめに   24

第一章 オリジナリティーを脱中心化する   34
   吉原治良の形成期:大正時代におけるオリジナリティーとトランスナショナル・モダニズム  38
   具体のオリジナリティー戦略  46
   オリジナリティー、個人主義、主体性  61

第二章 距離の相互詩学   68
   読みかえる:ジャクソン・ポロックを脱中心化する  71
   文脈を変える:年賀状と具体のメール・アート  78
   軽量化する:具体のポータブル  87

第三章 飛跡の行方:機関誌『具体』   96
   吉原治良の戦後国際主義と機関誌『具体』  98
   アメリカとの交流  107
   ヨーロッパとの交流  113

第四章 具体美術展の地政学   122
   東京/芦屋/大阪  1955 ? 58 年  125
   ニューヨーク  1958 年  129
   トリノ  1959 年  137

第五章 具体美術展における国際的同時性   144
   大阪  1962 年  146
   アムステルダム  1965 年  152
   パリ  1965 年  161
   パリの余波:変わりゆく具体の受容  166

第六章 具体美術展の新しい方向   170
   「第 15 回具体美術展」(1965年)  174
   「グタイグループによる宇宙時代の美術展」(1967年)  180
   大阪万博(1970年)  184

おわりに 具体の脱中心化がのこしたもの   193

日本語版のためのあとがき  199

資料  205
   1 :具体美術協会年譜  206
   2 :具体の会員一覧表  212
   3 :吉原治良の所蔵雑誌  214

注  215
参考文献  245
人名・グループ名索引  253
事項索引  260
写真クレジット  263


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