中世後期のドイツ民間信仰

伝説〔ザーゲ〕の歴史民俗学

[著者]ヴィル-エーリヒ・ポイカート
[訳者]中山けい子

西暦1500年前後は、農民的文化と市民的文化が相克する時代であり、重大かつ決定的な変化が起きた時代である。伝説に登場する表象、動物のデーモン、巨人、森に棲む怪人、家精、元素の精などは、興隆する市民の文化の影響を受けて大きく変化する。本書は、伝説を史料として民衆の俗信の変化、表象の変容を、歴史民俗学、精神史や民衆史の観点から描き出した画期的試みである。

定価=本体 2,800円+税
2014年10月20日四六判並製/356頁/ISBN978-4-88303-362-1


イメージを拡大

 

[目次]

はじめに 7

動物のデーモン 17
  狼  17
  竜  24
  バシリスク  45

滅びゆくものたち 51
  巨人  52
  テュルスト  63
  ローカルデーモン  68
  リューベツァール  83

野人たち 93
     森の野人たちとその罪深い欲望  104
      古い森のゾッとする美女  108

荒猟師と憤激する軍勢 119

木に棲む女 133
  ホレとホレおばさん  133
  糸紡ぎ部屋の女たち  140
  ペルヒト  144
  ビルヴィス女  151
  異教の乙女とジビレ  157

鬼神説 165
  トリテミウス  167
  ピクトリウス  172
  アグリッパ・フォン・ネッテスハイム  175

山の精 179
  ファンガ  179
  チーズ小屋の小人  189

元素の精 193
  家精コーボルト  194
  ドラク  208
  水の精  213
  メルジーネ  221
  取り替え子  225
  海の怪物とセイレン  235
  燃える男またはツュスラー  239
  揺さぶり小女  250
  地中の小人  257

ヴァーレ人たち 273

結び 277

     訳者あとがき  281
     出典および参考文献  XXVIII
     妖精名索引  XVIII
     地名索引  VIII
     人名索引  I


HOME