|         [目次]序章 19世紀の複製エッチング再考 9
 新たな美術システムの形成と複製エッチングの役割 9
 複製エッチング―エッチング・リヴァイヴァルの徒花? 11
 エッチング・リヴァイヴァルの「リヴァイヴァル」 17
 複製版画と創作版画 19
 複製エッチング再考 22
 第T部 19世紀フランスの複製エッチングとその背景第1章 絵画の蒐集・取引における複製エッチングの役割   31
 サロンを出発点に 31
 『ガゼット・デ・ボザール』と『ラール』 42
 画商デュラン=リュエル、ジョルジュ・プティ、グーピル 46
 『ガゼット・デ・ボザール』 50
 ブルジョワ・コレクターのための「エレガントな篩」 58
 第2章 複製技法としてのエッチングの性質と意味――光と色彩の翻訳者 65
 「現代の偉大なる真の解釈手段」――エッチングと風景画 65
 印刷出版市場との結びつき 72
 機械複製と手製複製――「ヴァルール」をめぐって 80
 第3章 レオポル・ドゥーブルと紋章型エクスムゼオ(蔵品印)のシンボリズム
 ―― 複製エッチングと美術愛好家 91
 テオフィル・トレとポール・ラクロワ 94
 トレ=ビュルガーのフェルメール・キャンペーン 104
 版画家ジュール・ジャックマール 110
 18世紀への憧憬 115
 紋章型エクスムゼオにこめられた意図 124
 第U部 レオン・ゴシェと絵画のための「イメージ」戦略プロローグ メセナと絵画投機、ウィルソン・コレクションをめぐって 131
 第4章 画商/批評家レオン・ゴシェ、あるいは美術愛好家にして投機家、投機家にして美術愛好家 146
 実業界から絵画取引の世界へ 146
 ポール・ユエのエッチング集――トレとの出会い 157
 トレ=ビュルガーの遺産――フェルメールをめぐって 161
 画商/批評家 166
 画商/美術愛好家 181
 第5章 市場のための紙上美術館――複製エッチング集『メトロポリタン美術館』(1871年) 185
 メトロポリタン美術館の最初の絵画購入と出版計画 187
 美術館と複製イメージ 194
 ゴシェの役割 198
 「大西洋の向こう側の美術館」――17世紀オランダ・フランドル絵画の市場形成をめぐるサークル 207
 絵画市場のための紙上美術館 212
 第6章 越境する複製イメージ――複製エッチングと競売カタログ 218
 『ガゼット・デ・ボザール』とエッチング挿絵入り競売カタログ 227
 投機的競売のメカニズム 234
 画商とコレクター 240
 第四の偽名 244
 キャンペーンの仕上げ ―― 挿絵入り競売カタログの役割 247
 越境する複製イメージ、あるいはイメージ戦略の網 255
 第7章 『ラール』再考 ―― ブルジョワジーのための美術雑誌、あるいは産業への芸術の応用 257
 反アカデミスム ―― 『ラール』創刊 259
 第三共和制期初頭の美術行政の流れと『ラール』の活動 263
 サロン民営化へ向かって 266
 産業への芸術の応用 270
 過去の芸術遺産の継承と現代への応用 281
 ブルジョワジーのための美術雑誌 288
 結び 291
  註 295あとがき 343
 人名索引 1
 主要文献一覧 6
 関連年譜 28
 付録 ―― 『ラール』装丁版の表紙一覧 34
 Resume 50
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